Python 仮想環境の作成

Python

Pythonの開発を行うときは、仮想環境を作成するのがおすすめです。
1つのパソコンで、複数のプロジェクトの開発をすすめる際に、仮想環境がないと

  • インストールしたモジュールが多すぎて管理できなくなる
  • あるプロジェクトと別のプロジェクトで必要なモジュールのバージョンが違っていた
  • 不要だと思って削除したモジュールを別のプロジェクトで使用していた

などの問題に直面します。仮想環境を利用すれば、これらの問題を回避することができます。

仮想環境を作成することで
そのプロジェクトに必要なモジュールを他のプロジェクトに影響を与えることなく
インストールして利用することができるようになります。

以下で、venvを利用した仮想環境の作成・利用方法について説明します。

仮想環境の作成方法

仮想環境は、以下の流れで作成します。

  1. プロジェクト用のディレクトリを作成します。
  2. コマンドプロンプトを開き、いま作成したディレクトリに移動します。
  3. 仮想環境作成用のコマンドを実行します。
仮想環境作成用コマンド
python3 -m venv 仮想環境のディレクトリ名

実行例(実行環境はLinux OSです)

:~/work$ mkdir project001
:~/work$ cd project001/
:~/work/project001$ python3 -m venv venv
:~/work/project001$ ls
venv

上の例では、プロジェクトフォルダproject001を作成し、その中で、仮想環境の作成コマンドを実行しています。コマンドの実行後、プロジェクトフォルダの中に、venvフォルダが作成されていることがわかります。

今の状態は、仮想環境用ディレクトリが作られ、その中に必要なモジュールなどのファイルが作成されただけで、このままでは仮想環境を利用することができません。

仮想環境の有効化

仮想環境を有効にするには、以下のコマンドを実行します。

仮想環境有効化コマンド(bash/zshの場合)
source 仮想環境フォルダ/bin/activate
:~/work/project001$ . ./venv/bin/activate
(venv) :~/work/project001$ 

コマンドが成功すると、コンソールの頭に(venv)が表示されるようになります。
ここで、pythonコマンドの指しているパスを確認してみます。

(venv) :~/work/project001$ which python3
/home/user/work/project001/venv/bin/python3

パスが、いま作成したディレクトリ内を指していることがわかります。
仮想環境が有効化されると、環境変数の値に仮想環境のパスが差し込まれ、以降こちらを参照するようになります。(有効化されている間のみ)
pipでインストールするモジュールもこの仮想環境内に取り込まれるようになります。
他のプロジェクトとは隔離された環境を手に入れることができます。

ここはどうする?

仮想環境は有効になりましたが、実際に作成するスクリプトはどこに保存するのがよいのでしょうか?
作成した仮想フォルダの中には、保存しないようにしてください。
ここで作成した仮想環境は、あくまでもそのプロジェクト用のPythonの実行環境を作っただけです。プロジェクトフォルダは、仮想フォルダの親フォルダですので、必要なフォルダやファイルは、仮想フォルダと並列(プロジェクトフォルダ直下)に作成するようにしてください。

仮想環境の無効化

仮想環境を無効化するには以下のコマンドを実行します。

仮想環境の無効化コマンド
deactivate

これだけです。

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